生物多様性
ちょうちょ会の解釈
生物多様性とは、様々な環境(海や河川、山や雑木林、野原)があって多様な生物がいる事で自然は成り立っていることをいいます。
そのため、たとえば雑木林がなくなると棲めなくなる生物の種類が限られてしまい追いやられた種類は別の場所に異動するか絶滅してしまうなどの諸問題を指します。
生物多様性
①遺伝子の多様性
個体数が減ると結果としてその種が絶滅する可能性がある
②種の多様性
気象条件が悪化すると動植物の種が減る可能性がある
③生態系の多様性
森林や池沼が減ると動植物の種が減る可能性がある
→ エコトーンを維持することで動植物が生息可能な環境を守る
※ エコトーン(推移帯):水辺や野原、森林と沿岸等の動植物の生息環境が連続的に隣接している場所
生物多様性の損失
損失が大きい順にいかが要因とされる- 陸と海の利用の変化
- 生物の直接的採取
- 気候変動
- 汚染
- 外来種の侵入
生態系ネットワーク
以下の環境が常にあることで生物多様性が実現される
水田や水路、ため池等
森林
河川
湿地
山麓斜面等
昆明・モントリオール生物多様性枠組
生物多様性条約第15回締結国会議(COP15)で2030年までに達成すべき世界目標のこと
2050年ビジョン
『自然と共生する世界』
ゴールA:保全
ゴールB:持続可能な利用
ゴールC:遺伝資源へのアクセスと利益配分(ABS)
ゴールD:実施手順の確保
2030年ミッション
『自然を回復軌道に乗せるために生物多様性の損失を止め反転させるための緊急の行動をとる』
[1]:生物多様性への脅威を減らす
1 :空間計画の設定
2 :自然再生
3 :30by30
4 :種・遺伝子の保全
5 :生物採取の適正化
6 :外来種対策
7 :汚染防止・削減
8 :気候変動対策
[2]:人々のニーズを満たす
9 :野生種の持続可能な利用
10:農林林業の持続的管理
11:自然の調節機能の活用
12:緑地親水空間の確保
13:遺伝資源へのアクセスと利益配分(ABS)
[3]:ツールと解決策
14:生物多様性の主流化
15:ビジネスの影響評価・開示
16:持続可能な消費
17:バイオセーフティー
18:有害補助金の特定・見直し
19:資金の動因
20:能力構築、技術移転
21:知識へのアクセス強化
22:女性、若者及び先住民の参加確保
23:ジェンダー平等の確保
※ ABS:遺伝資源へアクセスする場合、その国から事前の同意(PIC)を得て利益を公正かつ衡平に配分すること
※ 30by30目標:2030年までに陸と海の30%以上を保全する
ネイチャーポジティブ
- 生態系の健全性の回復
- 自然を活用した社会課題の解決(NbS)
- ネイチャーポジティブ経済の実現
- 生活・消費活動における生物多様性の価値の認識と行動
- 生物多様性に係る取り組みを支える基盤整備と国際連携の推進
※ ネイチャーポジティブ(自然再興):生物多様性の損失を止め、回復軌道に乗せること
※ NbS(Nature-based Solutions):自然に根ざした社会課題の解決策のこと
◆参考
環境省 環境白書 (令和5年版)
SDGs
SDGsとは持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)の略称。
国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された「2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標」のことをいう。
17のゴール・169のターゲットから構成されている。
地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っている。
SDGsの17のゴール
貧困をなくそう
飢餓をゼロに
すべての人に健康と福祉を
質の高い教育をみんなに
ジェンダー平等を実現しよう
安全な水とトイレを世界中に
エネルギーをみんなにそしてクリーンに
働きがいも経済成長も
産業と技術革新の基盤を作ろう
人や国の不平等をなくそう
住み続けられるまちづくりを
つくる責任使う責任
気候変動に具体的な対策を
海の豊かさを守ろう
陸の豊かさも守ろう
平和と公正をすべての人に
パートナーシップで目標を達成しよう
SDGsで特に意識する項目
10.人や国の不平等をなくそう
これは当然のこと
11.住み続けられるまちづくりを
ゴミ拾いをすることで景観の美化や防犯(火災の原因を取り除き、地域パトロールの役割を担う)意識を持つ
15.陸の豊かさも守ろう
レッドリストの動植物を保護し侵略的外来種をなるべく駆除することで、本来の自然を維持する
これは当然のこと